2018年12月20日

2019年新モデル「ギュットクルーム」のチャイルドシートを徹底解析

もう気がつけば今年も残りわずかとなりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
このブログの更新も長らく滞ってしまい、3年前の12月からなんと1度も更新していなかったためいろいろご心配をおかけしまして申し訳ございませんでした。

なんとか2019年を前に頑張って新しい商品をご紹介させて頂きたいと思います。


本日ご紹介させていただく電動アシスト自転車はこちら

Panasonic 『GYUTTO CROOM DX 』

2019年からの新商品でクルームという名前の響きもシンプルでカッコいい感じがしますね
しかし実はこれ、日本語で書くと『ぎゅっとくるむ』→『ぎゅっと包む』なんです。

ちょっと小○製薬さん的な香りもしますが、このネーミングはまさに商品コンセプトと完全一致していることが、このチャイルドシートの細部を見ていくと分かると思います。

こちらはメーカーのイメージ写真ですが、商品そのものより親子のモデルさんを全面に打ち出して楽しそうな雰囲気が伝わってきます。

このギュットクルームでは自転車業界で初となるベビー用品の専門メーカー「Combi」とのコラボが実現していて、従来は自転車のパーツメーカーさんが開発したチャイルドシートを装着するのが当たり前だったのに対して、ベビーカーや自動車用チャイルドシートの専門家が作ったチャイルドシートを装着していることが最大の特徴になります。

やはりベビー用品の専門家だけあって、チャイルドシートの構造は今までのものとガラっと変わっているのが、ちょっと見ただけでも分かるほどです。

大きく特徴を見ていくと、それぞれ

・安全性
・実用性
・快適性

というような感じで際立った特色がありました。

まずは安全性から見ていきたいと思います。

ギュットクルームの安全性

こちらはお子様が乗車時に手を添えるためのいわゆる「安全バー」になります。
従来品はしっかりとしたプラスチックで作られたものがほとんどでしたが、これは柔らかい樹脂でできています。
万一の衝撃でもお子様が怪我をしないようにという配慮が徹底的にされています。
バーの中心にエンボス加工された『Combi』の社名から安全安心のオーラが漂って来る気がしませんか?
『ソフトグリップ』という名前の通りとても柔らかい素材ですが、「弱い」という印象はまったくなく、大人が本気で引っ張ってみてもシナるだけでビクともしません。
開閉はワンタッチでとても簡単ですが、ボタンを2点同時押ししないと外れないようになっているので、お子様がイタズラで開けてしまう心配はなさそうです。

シートベルトはまるで飛行機パイロットのような5点式ですが、従来あった長さ調整用のバックルが見当たりません。
これについては快適性のコーナーで詳しく説明させて頂こうと思いますが、比較として従来品の写真も撮ってみました。
こちらは従来品のベルトですが、肩ベルトと腰ベルトのそれぞれに調整バックル(正確にはトリグライドと言うらしい)があり、昔ながらの方法で一本ずつお子様に合わせる必要がありました。
クルームは腰ベルトと肩ベルトが一体になっていて、自動車用の普通のシートベルトのように装着時には自由に動かすことができます。

こちらは座面のシートを取り外した状態です。
普段は見ることの無い内部の構造ですが、ベルトの固定はしっかりとした金属製のパーツになっています。
長年自転車のチャイルドシートを見てきましたが、ここが樹脂でなく金属を使っているものは初めて見ました。
このあたりがCombiブランドの真骨頂なのかもしれません。

ギュットクルームの実用性

どんなに素晴らしいアイデアも普段の使い勝手が悪ければ何にもなりませんよね。
カタログを見ていいなーと思っても、実際に使用してみたら不要だった、とか、逆に気にせずに買ってみたけど便利で手放せない機能など色々あると思います。

毎日使うということにおいてお子様の乗せ下ろしが簡単かどうかは非常に重要な問題となってきます。
このクルームシートはこの部分がとても洗練されていて思わず関心してしまうほどです。

上の画像、シートベルトはなぜか跳ね上がった状態になっていますが、これで正常なんです。
『ウェルカムベルト』という機能なんですが、本来はお子様を乗せるときにシートベルトが背中に挟みこまれないように手で支えてあげる必要があったのですが、ウェルカムベルトは最初からこの状態で待機してくれています。
まさにウェルカムですね。

またしても従来品との比較になります。
こちらはウェルカムベルトではありません。
この状態でお子様をチャイルドシートに乗せれば、シートベルトが背中の下に入ってしまうことは明白ですよね。
このシートベルトを引っ張り出す作業というのは意外と手間だったりします。

そしてもうひとつの便利機能が『チェストクリップ』という胸のあたりで左右のベルトを繋ぎ合わせるパーツが付いています。
これはカタログを熟読しても記載のないものだったのですが、これがあるかないかで大違いです。
お子様の肩は小さいので、動いてしまうとベルトが肩からズリ落ちたり、またベルト嫌いなお子様はいつの間にか抜け出したりしてしまうんですが、チェストクリップがあればしっかり固定することができます。
チェストクリップは大人用のリュックサックなどでもよく用いられてますが、アクティブに使う場合にはマストアイテムですよね。
カタログに説明記載がないのはもしかすると当たり前すぎるからなのかもしれませんが、今まで自転車用チャイルドシートでは未装着のものがほとんどでした。

なおベルトの長さ調整につきましては『クイックアジャスター』といってただ足元の紐を1本引っ張るだけで、一瞬にしてベストな長さに出来てしまう画期的な機能があります。

実際に使ってみると「今までの苦労はなんだったのか?」と思ってしまうほど簡単なので、ぜひ店頭にて実物をご覧になってください。

ギュットクルームの快適性

自転車の快適性って乗ってみないとなかなか分からないものなのですが、そこは国内最大手のパナソニック製ですので非常に高いレベルに仕上がっていると感じました。
特にギュットクルームは日本生産パーツの比率が高く、主要部分はすべて日本国内工場の一貫生産となっています。
たとえ商品に『Made in Japan』と書いてあっても、重要なフレームが中国製だったり・・・というのは自転車では良くある話なのですが、クルームは大阪の柏原市の工場でパイプを切断して溶接して塗装してと、かなり真面目な国産品ということでした。

そして同乗するお子様の快適性も気になるところですが、ギュットクルームにはCombi社ならではの快適&安全装備があります。
ご存知の方も多いと思いますが、Combiの『エッグショック』という素材です。
ショックと聞くとマイナスなイメージがありますが、これは『卵も割れない衝撃吸収』というものです。

その卵を落とす高さ・・・

なんと3メートルです。


ギュットクルームのヘッドレストには卵を落としても割れないエッグショックは採用されており高い安全性を確保しています。
もちろんヘルメットの装着は絶対に必要なのですが、それ以外にも安全対策があると嬉しいですよね。
またギュットクルームEXという上位モデルは洗濯可能なシートクッションも標準装備されています。
クルームDXとEXとの違いはこのシートクッションと『ラクイック』というスマートキーがあるかないかの違いになりますので、快適性をとことん追求したいお客様にはクルームEXをオススメ致します!

しかし本当に3メートルの高さから生卵を落として割れないものなのでしょうか・・・?
YouTubeを探したところ、実際に検証されている方がいらっしゃいましたので動画をご覧ください。

もし動画が再生されない場合はこちらから
自転車とか紹介チャンネル様
【 チャイルドシート付 電動自転車 】ギュット クルーム DX BE-ELFD03 と EX BE-ELFE03 の Combi コンビ が作った クルームシート を中心に ジャー坊 ぬいぐるみも


もうひとつの『たまご』繋がりですが、クルームのシートは卵型です。
稼動する部分はヘッドレストの高さ調整しかありません。
これはデザイン上や角の無い柔らかな座り心地などさまざなメリットを生み出す効果がありますが、個人的に注目したのが

「ガタガタ、カチャカチャ、カパカパ鳴らない」
という静かさに関するものでした。
これは使ってみないと分からない点でもありますが、自転車用チャイルドシートはその進化の過程で複雑なギミックが組み込まれたことによって稼動部が多くなり、走行中の振動で色々な音が出てしまうのが気になるポイントでもありました。
このクルームに乗って最初の感想が「あ、静かだ!」だったのです。

このあたりの快適性は本当に使ってみないと分からない部分なので、ぜひ購入時の参考になればと思います。


そして最後になりますが、ギュットクルームには従来は存在しなかった日よけなどのアクセサリーオプションも充実しています。

このレインカバーと日よけはセットの販売で価格も15,000円(税抜)と高価なものですが、クルームの販売と同時にお求めになるお客様が多いと聞いています。
確かに見た目はベビーカーそっくりですよね?
それまで乗っていたベビーカーからチャイルドシートに移行することを考えれば、この形状がもっとも自然なのかもしれません。

当店で現在展示中のギュットクルームは

品番:BE-ELFD03
カラー:マットネイビー

となっております。
是非ともご来店いただき新クルームシートをご覧ください。